古いアパートは今後も持ち続けるべきか。「家賃が入っているうちは大丈夫」とは言い切れない時代
- 新着情報
- 2026/07/21
古いアパートを持ち続けるべきか、家賃収入、空室、大規模修繕、老朽化、再生や売却の判断基準から解説。
大阪府泉州地域の老朽化アパートや文化住宅の売却相談にも対応しています。
古いアパートを所有している方から、「空室はあるが家賃収入は残っている」「入居者がいるので、今すぐ売る必要はないのでは」といった相談を受けることがあります。
確かに、入居が安定し、必要な修繕を続けられる物件であれば、築年数が古くても保有を継続する価値はあります。
しかし、現在の家賃収入だけを見て判断すると、将来の修繕費や空室増加によって、手元に残る利益が急に減ることがあります。
2026年3月に閣議決定された新たな住生活基本計画では、既存住宅を最大限に活用しながら、住宅の誕生から終末まで、管理・再生・活用・除却を一体的に進める方向が示されました。
古い建物を一律に取り壊すのではなく、維持する価値がある建物は更新・改修し、利用価値が低下した建物については、将来の整理方法を考えることが求められています。
家賃収入より「実際に残る金額」を確認する
古いアパートを持ち続けるか判断するときは、満室時の年間家賃ではなく、実際の収支を見る必要があります。
家賃収入から、空室期間の損失、管理費、固定資産税、火災保険料、共用部の電気代、清掃費、小修繕費などを差し引きます。
さらに、屋根、外壁、防水、給排水管、階段、廊下、給湯器など、今後発生する大規模修繕も見込まなければなりません。
現在は黒字でも、数年後にまとまった修繕費が必要になれば、それまでの利益が一度に失われることがあります。
「家賃が入っている」ことと、「収益事業として健全である」ことは同じではありません。
空室は家賃を下げるだけで解決するとは限らない
築年数が古くても、駅や勤務先へのアクセスがよく、買物や通院などの生活利便性が高い場所では、一定の入居需要が続く場合があります。
一方で、設備、断熱性、間取り、浴室やトイレ、共用部の印象が現在の入居者ニーズに合っていない物件は、家賃を下げても空室が長期化することがあります。
家賃を下げれば入居者が決まったとしても、将来の修繕費を確保できない水準まで収入が落ちれば、経営は安定しません。
周辺の募集物件や成約賃料、入居者層、退去理由などを確認し、その地域で今後も選ばれる理由があるかを見ることが大切です。
老朽化は安全面と売却価格にも影響する
古いアパートでは、雨漏りや外壁の傷みだけでなく、給排水管の腐食、漏水、階段や手すりの劣化、耐震性なども確認する必要があります。
問題が起きてから修繕すると、入居者への対応や一時退去、家賃の減額などが重なり、負担が大きくなることがあります。
また、修繕を先送りした建物は、売却時に買主から将来の修繕費や解体費を厳しく見られます。
土地に価値があっても、入居者がいる状態では建替え時期を自由に決めにくく、退去調整の必要性などが売却条件に影響することもあります。
空家対策特措法との関係
一部の部屋に入居者がいる共同住宅は、建物全体が使用されていないわけではないため、通常は空家対策特措法上の「空家等」には該当しません。
一方、全戸が空室となり、建物全体が長期間使用されていない状態になれば、同法の対象となる可能性があります。
また、自治体独自の条例や建築関係法令に基づく対応が行われる場合もあります。
入居者がいなくなった後も、「また募集するかもしれない」と長期間放置するのではなく、再募集、改修、売却、解体などの方向を早めに検討することが重要です。
「持つ・再生する・売る」を数字で比較する
持ち続ける意味があるのは、今後も一定の賃貸需要があり、必要な修繕を行っても収支が残り、管理を継続できる物件です。
設備更新や間取り変更、募集方法の見直しによって収益を改善できるなら、再生して保有する選択肢もあります。
反対に、次のような状況では、家賃収入が残っているうちに売却を検討することも現実的です。
- 退去後の空室期間が長くなっている
- 周辺相場に合わせて賃料が下がり続けている
- 屋根や外壁、配管などの大規模修繕が迫っている
- 修繕しても費用を回収できる見込みが少ない
- 相続後に管理する人が決まっていない
- 入居者対応や建物管理が負担になっている
大阪府の泉佐野市、泉南市、田尻町、貝塚市、岸和田市、阪南市、岬町、泉大津市、和泉市、高石市、忠岡町などの泉州地域でも、古いアパート、文化住宅、長屋形式の賃貸住宅は、立地、入居状況、建物状態、接道、再建築の可否によって適した整理方法が異なります。
株式会社マイダスでは、現在の家賃収入だけでなく、空室状況、将来の修繕負担、土地の価値、入居者の状況、再建築の可否まで確認し、継続保有、再生、現状での売却、直接買取などの選択肢を整理します。
古いアパートは、「古いから売る」「家賃が入っているから持ち続ける」と、一つの条件だけで決める不動産ではありません。
今後10年間の収支、必要な修繕、空室の見通し、相続や管理まで含めて比較することが、将来の重い負担を避ける第一歩です。










