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トップページ > コラム > 【兵庫県】家の前に道路があるのに売れにくい?「私道持分がない家」で確認したい5つのポイント

【兵庫県】家の前に道路があるのに売れにくい?「私道持分がない家」で確認したい5つのポイント

「家の前には普通に道路があるのに、私道持分がないと言われた」

「親が何十年も通っていた道なのに、売却すると問題になるの?」

「私道持分がなければ再建築できないのだろうか」

神戸市長田区・兵庫区・須磨区、尼崎市、西宮市、明石市など、古くから住宅が建ち並ぶ地域では、前面道路が私道になっている中古戸建や土地があります。

さらに調査してみると、前面の私道を近隣所有者が共有している一方で、売却する住宅には私道の所有権・共有持分がないケースがあります。

結論からいうと、私道持分がないだけで直ちに売却できない、再建築できないと決まるわけではありません。

重要なのは、

①建築基準法上どのような道路なのか
②通行する権利・経緯がどうなっているか
③車両通行に問題がないか
④水道・ガス等の工事を行えるか
⑤私道所有者とどのような書面・取り決めがあるか

を整理することです。

「道が目の前にあるから大丈夫」とも、「持分がないから売れない」とも、見た目だけでは判断できません。

そもそも私道とは?

道路には、国や自治体が管理する公道だけでなく、個人や法人など私人が所有している道路があります。

一般に、このような道路を「私道」と呼びます。

神戸市も、公道を道路法上の道路、私道をそれ以外の道路として案内しています。

ここで重要なのは、「私道か公道か」と「建築基準法上の道路かどうか」は別の話だという点です。

私有地であっても、建築基準法上の位置指定道路や2項道路などとして扱われているケースがあります。

神戸市も、建築基準法上の道路には幅員4m以上の公道だけでなく、開発道路、位置指定道路、一定の幅員4m未満の道などがあると案内しています。

私道持分がない家は売却できる?

売却できる可能性はあります。

私道の所有権を持っていないからといって、土地・建物そのものを売買できなくなるわけではありません。

ただし買主にとっては、

「今後も道路を通れるのか」

「自動車で出入りできるのか」

「建替えできるのか」

「水道管を入れ替えるときに私道を掘れるのか」

という点が購入判断に大きく影響します。

そのため、私道持分がない物件では、単に土地・建物の査定をするだけでなく、道路と利用権の調査が非常に重要になります。

ポイント1 その私道は「建築基準法上の道路」なのか

最初に確認したいのは、前面の道の法律上の扱いです。

建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路へ必要な長さ接していなければなりません。

神戸市でも、建築を行う場合には、敷地に接する道が建築基準法上の道路なのかを確認する必要があると案内しています。

私道でも位置指定道路の場合がある

私道の代表例の一つが、建築基準法第42条第1項第5号の「位置指定道路」です。

神戸市では位置指定道路の技術基準を設けており、2025年には既存通路の指定を進めるため基準の見直しも行われています。

つまり、

「私道だから再建築不可」

という判断はできません。

まず道路種別を確認する必要があります。

神戸市内では「神戸市情報マップ」の建築基準法道路指定情報から道路種別を調べることができます。

ポイント2 私道を通行する権利・経緯を確認する

私道持分がなくても、長年その道を利用している住宅はあります。

しかし、

「昔から通っているから今後も何の問題もない」

と単純には判断できません。

確認したいのは、

過去の売買契約書
通行承諾書
覚書
地役権などの登記
土地が分割された経緯
現在までの利用状況

などです。

特に相続物件では、親の世代では近隣との口頭合意で問題なく利用していても、その事情を相続人が知らないことがあります。

私道側でも相続が発生し、所有者が変わっている可能性があります。

そのため、昔の人間関係ではなく、現在の所有関係と利用根拠を調べ直すことが重要です。

ポイント3 徒歩で通れることと「車で通れること」は分けて考える

私道物件で見落としやすいのが車両通行です。

人が日常的に歩いて通っているからといって、自動車による通行まで当然に同じ条件になるとは限りません。

購入希望者が、

「駐車場を使いたい」

「リフォーム工事の車両を入れたい」

「将来建替えるときに工事車両が通れるのか」

と考える場合、車両通行の条件も重要になります。

私道の幅だけでなく、門扉、電柱、階段、曲がり角など物理的な条件も確認します。

ポイント4 「通行できる」と「水道管などを工事できる」は別に確認する

住宅を利用するには、道路を通るだけではなく、水道・ガス・電気・通信などのライフラインも必要です。

建替えや大規模修繕では、私道部分を掘削して水道管などを交換するケースがあります。

以前は、私道所有者の一部が所在不明だったり同意が得られなかったりすることで、工事が難しくなるケースが問題となっていました。

2023年4月施行の改正民法では、他人の土地に設備を設置しなければ電気・ガス・水道などの継続的な供給を受けられない場合について、必要な範囲での設備設置権・設備使用権が明文化されました。

ただし、これは、

「私道持分がなくても自由に掘削できる」

という制度ではありません。

工事場所・方法は相手方への損害が最も少ない方法を選ぶ必要があり、事前通知や費用負担等のルールもあります。権利行使を妨げられた場合に、自分の判断だけで強行できるとも限りません。

したがって、売却時には現在の配管位置、過去の掘削承諾書、工事履歴なども確認しておくと買主へ説明しやすくなります。

ポイント5 私道の所有者と過去の承諾書を確認する

最後に確認したいのが、「誰の私道なのか」です。

法務局の登記事項証明書や公図などを確認すると、

一人の所有者が全部所有している
複数人が共有している
周辺住宅がそれぞれ一部ずつ所有している
相続によって多数の共有者がいる

といった状態が分かる場合があります。

共有私道では所有者の一部が所在不明になることもあり、私道補修やライフライン工事が問題になるケースがあります。

こうした問題について、法務省と国土交通省では「所有者不明私道への対応ガイドライン」を整備し、改正民法を踏まえた共有私道の管理・ライフライン工事などの考え方を整理しています。

私道持分がない=再建築不可ではない

ここは特に誤解しやすいポイントです。

「私道持分がないこと」と「再建築不可であること」は同じ意味ではありません。

再建築できるかどうかは、

建築基準法上の道路なのか
接道幅を満たしているか
道路位置や敷地形状はどうなっているか
必要な認定・許可制度を検討できるか

などを確認して判断します。

私道持分の有無だけで再建築可否を断定しないことが重要です。

私道持分を買わないと売却できない?

これも一律ではありません。

隣接する私道所有者から持分の一部を取得できれば、買主が安心しやすくなるケースはあります。

一方で、

すでに通行等の権利関係が整理されている
道路としての利用実態が安定している
買主が現在の条件を理解して購入する

といった場合には、私道持分を取得せず売却を検討できることもあります。

私道持分を購入するために先に費用を負担するのではなく、現状のまま査定した場合と、権利を整理した場合の価格差を比較してから判断する方法があります。

マイダスが考える「私道物件」の整理方法

株式会社マイダスでは、私道に接する物件について、「私道だから売れない」「持分がないからダメ」と一つの条件だけで判断しないことが重要だと考えています。

マイダス公式サイトでも、「再建築不可×私道×路地奥」という複数条件が重なる物件について、接道義務、私道、通路幅などを個別に整理して売却方法を考える方針を公開しています。

また、再建築不可の長屋についても、売却時の確認項目として「道路種別・接道幅・通路幅」に加えて、私道持分、通行・掘削条件を明示しています。

つまり重要なのは、

誰の道なのか
建築基準法上の道路なのか
どう通っているのか
ライフライン工事ができるのか
将来の建替えにどう影響するのか

を一つずつ見える化することです。

兵庫県での実例|道路条件が複雑でも買取につながった物件

マイダスでは、兵庫県尼崎市で、再建築不可かつ雨漏りがあり、地元の不動産会社では取り扱いできないと言われていた中古戸建を買い取った事例を公開しています。

また、神戸市長田区高取山町では、道路へ出るまでの通路や階段が狭く、一般的には買取が難しいと思われる中古テラスハウスを査定・取扱いした事例があります。

これらは「私道持分なし」と明記された事例ではありませんが、道路・通路・再建築など一般的な住宅より条件整理が必要な物件でも、条件を個別に調べることで売却方法を検討できることを示す事例です。

私道持分のない家を売却する前に避けたいこと

特に避けたいのは、

「私道持分がないから売れない」

と自己判断して、建物を先に解体することです。

既存建物が利用できる物件でも、解体後に道路・接道条件の問題が表面化すると、再建築できない土地だけが残る可能性があります。

また、

「とりあえず隣人から承諾書をもらえば大丈夫」

とも限りません。

必要な書類や権利関係は、道路の状態や将来予定している工事によって異なります。

まず現状を調査し、その後に必要な対応だけを行うことが大切です。

よくある質問

私道持分がない家でも売却できますか?

売却できる可能性があります。私道持分がないだけで売買が禁止されるわけではありません。ただし、道路種別、接道、通行、ライフライン工事などの条件を整理する必要があります。

私道持分がないと再建築不可ですか?

必ずしも再建築不可ではありません。私道が建築基準法上の道路に該当するか、敷地が必要な接道条件を満たしているかなどを確認します。

私道を昔から通っていれば問題ありませんか?

昔から利用している事実は重要な確認材料ですが、それだけですべての権利関係が解決するとは限りません。登記、契約書、承諾書、過去の経緯なども確認します。

掘削承諾書がなければ水道工事はできませんか?

一律には判断できません。2023年施行の改正民法では、一定の場合のライフライン設備設置・使用権が明文化されています。ただし工事方法、事前通知、費用負担など個別の確認が必要です。

前面道路が私道かどうか調べる方法は?

神戸市では、公道・私道の確認や建築基準法上の道路種別について、それぞれ市の情報マップなどで確認できます。所有者については法務局の登記情報などを確認します。

私道持分を取得してから売った方がよいですか?

物件によります。持分取得に費用や交渉が必要になるため、先に現状での査定価格と、権利関係を整理した場合の条件を比較してから判断する方法があります。

まとめ

兵庫県で「家の前には道路があるのに、私道持分がない」と言われた場合、すぐに売れない物件と判断する必要はありません。

確認したいのは、次の5点です。

①建築基準法上どのような道路なのか
②通行に関する権利・経緯はどうなっているか
③車両通行に問題がないか
④水道・ガスなどの工事を行えるか
⑤私道所有者とどのような取り決めがあるか

神戸市長田区・兵庫区・須磨区・垂水区・灘区・東灘区・中央区、西宮市、尼崎市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、明石市、加古川市、姫路市などで、私道に面した中古戸建や古家を所有している場合は、道路の見た目だけではなく権利関係まで確認しましょう。

株式会社マイダスでは、私道、路地奥、再建築不可、無道路地、長屋など、道路条件の整理が必要な不動産についても相談対象としています。公式サイトでも、再建築不可・私道・路地奥など複数条件が重なる不動産について、道路条件を整理したうえで売却方法を検討する方針を公開しています。

「私道持分がないから売れない」と判断するのではなく、「何の権利があり、何が不足しているのか」を確認してから売却方法を決める。

これが、私道に面する不動産で不要な費用や交渉を増やさないために、株式会社マイダスが重視している考え方です。

査定無料・秘密厳守。仲介、買取、現状渡し、有償引取など、道路・権利関係を確認したうえで物件に合った整理方法をご提案します。

北垣 公一

監修者北垣 公一

株式会社マイダス代表取締役。公認 不動産コンサルティングマスターとして、不動産売却をはじめ、相続した実家、築古戸建、長屋、再建築不可物件、空き家など、扱いの難しい不動産に関するご相談に携わっています。豊富な経験と専門知識を活かし、お客様一人ひとりの状況に寄り添いながら、不動産に関するさまざまなお悩みの解決をサポートしています。

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