自宅の住所なら、すぐに答えられる方が多いでしょう。
では、
「その家が建っている土地の地番は何番ですか?」
と聞かれたらどうでしょうか。
例えば普段の住所が、
和歌山市○○町3番4号
でも、土地の登記事項証明書には、
○○町125番7
と記録されていることがあります。
さらに建物には、土地とは別の家屋番号が付いている場合があります。
結論からいうと、これは異常ではありません。
普段生活で使う住所と、不動産登記で土地を特定する地番は、目的が違うからです。
住所・地番・家屋番号は何が違う?
簡単に整理すると、
住所・住居表示
→人や建物の場所を分かりやすく示すもの
地番
→登記上、一筆ごとの土地を特定する番号
家屋番号
→登記上、建物を特定する番号
です。
法務省も、登記事項証明書を請求するときは、土地なら地番、建物なら家屋番号で不動産を特定する必要があり、住居表示だけでは特定できないと案内しています。
和歌山市では住所と地番が同じ地域もある?
あります。
和歌山市では、住居表示を実施している区域と、実施していない区域があります。
住居表示実施区域では、
○○町○番○号
という住居番号を住所として使用します。
一方、住居表示を実施していない区域では、土地の地番を住所として使用します。
そのため、
住所と地番が全く違う家
もあれば、
住所に地番が使われている家
もあります。
住所の数字を地番だと思い込まない
例えば住所が、
「3番4号」
だからといって、
土地の地番が「3番4」
とは限りません。
住居表示では、道路などで区切った街区に「○番」、建物の主な出入口位置などを基に「○号」が付けられます。
土地の分筆によって付けられる地番とは別の仕組みです。
建替えたら住所が変わることもある?
あります。
和歌山市では住居表示実施区域内で、
新築
建替え
出入口の位置が変わる増改築
を行った場合、住居番号に関する届出が必要です。
住居番号は建物の主な出入口位置などを基に決めるため、同じ土地で建替えただけでも、新しい住所が以前と変わる場合があります。
一方、建替えだけで土地の地番が自動的に変わるわけではありません。
ここからも、
住所は建物の場所を表す番号
地番は土地を特定する番号
という違いが分かります。
1軒の家=土地1筆とは限らない
不動産売却で特に注意したいポイントです。
現地では一つの住宅敷地に見えても、登記上は、
123番1 建物敷地
123番2 庭
124番3 駐車場
130番8 私道持分
というように、複数の土地で構成されている場合があります。
法務省でも、土地の登記記録は原則として一筆ごとに作成されています。
そのため、
「家の住所は一つだから、土地も一つ」
とは限りません。
マイダス独自目線① 相続物件では「家の下の土地」だけ見ない
相続した住宅では、
「この家と土地を売りたい」
と思っていても、実際には別地番の、
私道
通路
駐車場
庭
なども所有している場合があります。
売却前には、建物が建つ土地だけではなく、住宅を利用するために必要な周辺土地まで確認することが重要です。
私道持分を売却対象から漏らすとどうなる?
住宅へ出入りする私道について、所有者が持分を持っているケースがあります。
しかも私道は、住宅敷地とは別の地番になっていることがあります。
買主にとって私道持分は、
通行
水道・ガス工事
道路掘削
接道条件
などに関係する重要な権利です。
そのため売却時には、
住宅敷地だけ登記を移して、私道持分を残してしまう
ことがないよう、対象不動産を確認します。
地番が分からないときは何を見ればいい?
まず手元にある、
権利証・登記識別情報通知
固定資産税の課税明細書
を確認してみましょう。
法務省も、地番や家屋番号が分からない場合には、これらの資料から確認する方法を案内しています。
土地の位置関係を確認する場合には、公図や地積測量図なども利用します。
【お役立ち情報】和歌山地方法務局では地番の照会ができる
「住所は分かるが地番が分からない」
という場合には、和歌山地方法務局へ確認する方法があります。
和歌山地方法務局本局には、登記事項証明書や地図の写しの交付、地番の照会などに関する専用窓口があります。
法務省も、権利証や課税明細などで地番・家屋番号を確認できない場合は、管轄登記所へ問い合わせる方法を案内しています。
また、地番・家屋番号が分かれば、登記事項証明書や公図、地積測量図などをオンラインで請求して郵送してもらうこともできます。
遠方に相続した土地を所有している方にも便利な方法です。
「住宅地図の名前=土地所有者」ではない
住宅地図は現地を探すには便利ですが、土地・建物の所有権を確認するための登記資料ではありません。
例えば、
住んでいる人 Aさん
土地所有者 Bさん
ということもあります。
相続や売却では、表札や住宅地図の名前だけで所有者を判断せず、登記事項証明書で確認します。
相続した実家では「住所しか分からない」ことも
親が亡くなり、
「実家の場所はもちろん分かる」
ものの、
地番は知らない
権利証が見つからない
土地が何筆あるか分からない
ということがあります。
この場合は、
①固定資産税の課税明細を確認
②土地の地番・建物の家屋番号を確認
③公図で周辺土地との位置関係を確認
④登記事項証明書を取得
⑤私道・共有地・複数筆がないか確認
という順番で整理すると分かりやすくなります。
マイダス独自目線② 「課税明細の地番数」と「売る土地」を照らし合わせる
固定資産税の課税明細に、
土地が4件載っているのに、
「売るのは家が建っている土地1件だけ」
と思っているなら、一度確認してみる価値があります。
残りの土地が、
私道持分
駐車場
通路
など、住宅と一体で利用している土地かもしれません。
【お役立ち情報】和歌山市では同じ住居番号になる場合もある
住居表示は便利な制度ですが、建物の配置によっては近隣住宅と同じ住居番号になる場合があります。
和歌山市では、同一の住居番号による郵便物の誤配等で困っている場合に、一定の住宅について枝番号を付ける制度を設けています。
つまり、
住所は不動産そのものを一意に特定する番号とは限らない
ことが、この制度からも分かります。
不動産を正確に特定するときには、地番・家屋番号を使います。
よくある質問
Q. 住所だけで登記事項証明書を取得できますか?
住居表示だけでは不動産を特定できません。
土地は地番、建物は家屋番号を確認します。
Q. 住所と地番が違っていても問題ありませんか?
住居表示実施区域では珍しいことではありません。
和歌山市でも住居表示と地番は別の仕組みです。
Q. 和歌山市では住所と地番が同じ地域もありますか?
あります。
住居表示を実施していない区域では、原則として地番を住所として使用します。
Q. 一戸建てなのに土地が3筆あります。問題ですか?
複数筆で一つの住宅敷地を構成していることはあります。
売却時には、それぞれの土地がどのように利用されているのか確認しましょう。
Q. 建替えたら土地の地番も変わりますか?
建替えだけで地番が変わるものではありません。
ただし住居表示実施区域では、新しい建物の出入口位置などによって住所が変わることがあります。
まとめ
「住所を知っている」と「売る不動産を特定できている」は別
和歌山市、海南市、岩出市、紀の川市などで相続した住宅や土地を売却するとき、
住所が分かっているから大丈夫
とは限りません。
不動産には、
住所・住居表示
土地の地番
建物の家屋番号
があります。
さらに住宅敷地が複数の地番に分かれていたり、別地番の私道持分を所有していたりすることもあります。
そのため相続不動産では、
どの地番を何筆所有しているか
どの建物を所有しているか
住宅利用に必要な私道等が別にないか
まで確認することが重要です。
なお、株式会社マイダスが現在公式に買取強化地域として案内しているのは大阪府・兵庫県・奈良県です。和歌山県の物件については対応可否を事前にご確認ください。
住所は家を訪ねるための情報。
地番・家屋番号は不動産を登記上特定するための情報。
この違いを知り、売却前に所有不動産を一つずつ確認しておくことが、相続した家や土地を整理する第一歩です。





