「東京に住んでいて、三重県の実家を半年以上見に行っていない」
「親から相続した空き家があるが、今どんな状態か分からない」
「いずれ売る予定なので、それまではそのままでも大丈夫?」
遠方に空き家を所有していると、このような状態になりやすいものです。
結論からいうと、売却時期が決まっていなくても、空き家には継続した管理が必要です。
国土交通省も、当面の間、空き家を除却・活用しない場合には適切な管理が必要であり、遠隔地に住んでいて自分で管理することが難しい場合には、空き家管理業者や修繕業者などの利用を検討するよう案内しています。
遠方空き家で大切なのは、
所有者が何度も三重県まで来ること
ではありません。
誰が確認するのか。
異常が起きたとき誰から連絡が来るのか。
いつまで保有するのか。
この3つを決めておくことです。
空き家で怖いのは「問題が起きること」より「気付かないこと」
人が住んでいない住宅では、
雨漏り
瓦・外壁の破損
カビ
庭木・雑草の繁茂
害虫・ネズミ
不法侵入
などが起きても、すぐには気付きにくくなります。
国土交通省も、空き家を放置した場合のリスクとして、倒壊、外壁材の落下、害虫、悪臭、不法侵入、枝のはみ出しなどを挙げています。
津市も、空き家は人が住まなくなると傷みやすくなるため、
定期的な換気
屋内・屋外の清掃
雑草の除去
庭木の剪定
建物の破損確認
などを行うよう案内しています。
マイダス独自目線①「連絡が来ない=問題なし」ではない
遠方所有では、
「近所から何も言われていないので大丈夫だろう」
と思いがちです。
しかし実際には、
誰も確認していないため問題が発見されていない
だけかもしれません。
空き家管理では、まず「異常を見つけられる仕組み」を作ることが重要です。
年に1回見に行けば大丈夫?
全国一律で、
「3か月に1回」
「年4回」
といった法定の点検回数が決められているわけではありません。
建物の築年数、立地、庭木の量、周辺環境などによって必要な確認頻度は変わります。
特に三重県では、台風・大雨・強風などの後には、
屋根材が落ちていないか
雨漏りしていないか
庭木が倒れていないか
窓が破損していないか
などを確認した方がよいでしょう。
定期点検+大きな気象災害後の確認
という考え方が実務的です。
遠方所有なら郵便ポスト・庭・外観も確認する
建物内部だけでなく、
郵便物がたまっていないか
玄関・窓が壊れていないか
雑草が道路へ出ていないか
庭木が隣家へ越境していないか
外壁や瓦が落下しそうになっていないか
も確認します。
特に庭木は、春には問題がなくても夏から秋に大きく伸びることがあります。
津市も、管理されていない空き家では雑草の繁茂や家屋の損壊などによる周辺環境への影響を案内しています。
【お役立ち情報】遠方なら「空き家みまもり」を利用する方法も
津市は、遠方に住んでいて定期的な管理が難しい人向けの方法として、郵便局の空き家みまもりサービスを紹介しています。
郵便局社員が空き家を訪問し、
住宅外観に異常がないか
庭木や雑草が繁茂していないか
などを確認し、契約者へ報告するサービスです。
親族や近隣の人へ管理をお願いできない場合は、このような民間サービスを利用する方法もあります。
【お役立ち情報】津市には空き家のワンストップ相談窓口もある
津市では、「空き家ネットワークみえ」と連携した空き家所有者向けのワンストップ相談窓口を設けています。
相談内容に応じて、
不動産売買
管理
相続
土地の境界
リフォーム
解体
などの専門分野につなぐ仕組みです。
遠方所有の場合、
「管理業者を探したい」
「売るのか残すのか決められない」
という段階から相談窓口を利用する方法もあります。
「管理不全空家」になると固定資産税にも影響する?
2023年12月施行の改正空家法により、適切に管理されておらず、そのまま放置すると特定空家になるおそれがある住宅を、自治体が管理不全空家として指導・勧告できる制度が始まっています。
管理不全空家や特定空家について、自治体から改善の勧告を受けると、敷地の住宅用地特例が適用されなくなる場合があります。
小規模住宅用地では、通常、固定資産税の課税標準が価格の6分の1となる制度があります。
ただし、
「空き家になったら固定資産税が6倍になる」
という説明は正確ではありません。
空き家であるだけで直ちに特例がなくなるわけではなく、管理状態と自治体による指導・勧告などが関係します。
売却予定でも、引渡しまでは管理を続ける
「来年には売るから修理しなくてもいい」
と思うかもしれません。
しかし売却までの間に、
雨漏りが進む
庭木が越境する
台風で屋根が傷む
不法侵入される
といったことが起きれば、査定や買主の判断にも影響します。
売却を決めた後も、所有権を買主へ引き渡すまでは最低限の状態確認を続けることが重要です。
修理する前に「今いくらで売れるか」を知る
例えば、
「屋根修理に100万円必要です」
と言われたとします。
その場合、
100万円をかけて今後も保有する
方法だけでなく、
修理せず現状で売却した場合はいくらになるのか
も比較します。
マイダス独自目線② 「修理するか」ではなく「修理費を回収できるか」で考える
売却前に100万円かけたからといって、売却価格が100万円以上上がるとは限りません。
そのため、
現状査定
修理費用
修理後に見込める価格
を確認してから工事を決める方法があります。
遠方空き家では「いつまで所有するか」を決める
空き家を所有している間は、
固定資産税
火災保険
草刈り・剪定
修繕
管理サービス
現地への交通費
などが発生します。
そこで、
「来年までに家族が使わなければ売る」
「大きな修繕が必要になったら売却と比較する」
「1年間管理して活用予定がなければ手放す」
など、保有期限や判断基準を決めておくことも重要です。
マイダス独自目線③ 「売る期限」ではなく「判断する期限」を決める
今すぐ売却を決断する必要はありません。
ただし、
何年も「そのうち考える」を続けないこと
が大切です。
半年後や1年後など、「もう一度判断する日」を決めておくだけでも、放置を防ぎやすくなります。
よくある質問
Q. 遠方で年1回しか見に行けません。問題ですか?
建物状態や周辺環境によるため、年1回で十分とは一律に言えません。自分で管理できない場合は管理事業者等への委託を検討できます。
Q. 売る予定なら管理しなくてもいいですか?
売却・引渡しが完了するまでは管理が必要です。売却活動中に状態が悪化すれば価格や取引条件にも影響する可能性があります。
Q. 家財が残ったままでも査定できますか?
査定そのものは可能です。片付け費用を先にかける前に、現状で売る場合と整理後に売る場合を比較するとよいでしょう。
Q. 管理不全空家になると必ず固定資産税が上がりますか?
認定されたというだけで直ちに住宅用地特例が外れるわけではありません。自治体の指導後も改善されず、勧告を受けることなどが関係します。
まとめ
遠方空き家は「誰も見ていない状態」にしない
津市、四日市市、鈴鹿市、桑名市などに相続した空き家があり、所有者が東京・大阪・名古屋など遠方に住んでいる場合、
所有者自身が毎回現地へ行くこと
だけが管理ではありません。
重要なのは、
誰が状態を確認するのか
異常が起きたら誰から連絡が来るのか
いつまで保有するのか
を決めることです。
国土交通省も、遠隔地で自らの管理が難しい場合には、空き家管理業者や修繕業者などの利用を検討するよう案内しています。
また津市には、空き家の見守りサービスの案内や、専門家につながるワンストップ相談窓口もあります。
空き家を残すにしても、将来売却するにしても、
まず現在の状態を把握すること。
そして大きな修繕費をかける前に、
保有を続ける場合の費用
と、
現在の状態で売却した場合の価格
を比較することが大切です。
なお、株式会社マイダスが現在公式に買取強化地域として案内しているのは大阪府・兵庫県・奈良県です。三重県の物件については、対応可否を事前にご確認ください。
遠方の空き家で避けたいのは、
「誰も状態を知らないまま年月だけが過ぎること」。
売る・残すを決める前でも、まず管理方法と次に判断する時期を決めておくことが、空き家を放置しない第一歩です。





