空き家の固定資産税は本当に6倍になるのか
- 新着情報
- 2026/05/05
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「放置すると税金が急に高くなる」は本当なのかを分かりやすく整理
空き家の固定資産税は本当に6倍になるのか。住宅用地特例、管理不全空家、特定空家、2023年改正空家法の内容を踏まえ、税負担がどう変わるのかを解説します。
空き家の相談で非常によく聞かれるのが、「空き家を放置すると固定資産税が6倍になるのですか?」という質問です。
この話は広く知られていますが、実際にはすべての空き家が自動的に6倍になるわけではありません。
固定資産税が大きく変わるのは、住宅用地特例の扱いが変わる場合であり、その背景には空家法の仕組みや市区町村の勧告があります。国土交通省の資料でも、管理不全空家等や特定空家等に対する勧告が、住宅用地特例の適用除外につながることが明記されています。
まず知っておきたい「住宅用地特例」とは何か
住宅が建っている土地には、固定資産税や都市計画税の負担を軽くするための住宅用地特例があります。
国土交通省の整理では、小規模住宅用地(200㎡以下の部分)の固定資産税課税標準は 6分の1、一般住宅用地(200㎡超の部分)は 3分の1 に軽減されます。都市計画税についても軽減措置があります。つまり、多くの住宅用地は、もともと税負担がかなり抑えられている状態です。
このため、「6倍になる」という表現は、
6分の1に軽減されていた固定資産税の特例が外れると、理論上は元の水準に戻る
ことを指して使われることが多いです。
ただし、実際の税額は土地の面積や都市計画税の有無などでも変わるため、単純にすべてが一律6倍になるとは言えません。これは制度上の“最大イメージ”として語られることが多い点に注意が必要です。
では、どんな空き家で特例が外れるのか
重要なのは、空き家であること自体ではなく、管理状態が悪いと判断され、市区町村長から勧告を受けることです。
国土交通省の制度概要では、これまで特定空家等に対して行われていた住宅用地特例の適用除外が、2023年改正空家法の施行後は 管理不全空家等 に対する勧告にも広がったとされています。つまり、危険な空家だけでなく、その手前の段階の「放置すれば特定空家になるおそれが大きい空家」も対象になり得るようになりました。
ここでいう管理不全空家等とは、国土交通省のガイドラインでは
適切な管理が行われていないことにより、そのまま放置すれば特定空家等に該当するおそれのある状態
の空家を指します。つまり、倒壊直前でなくても、窓の破損、雨漏り、雑草繁茂、外壁の傷み、衛生上の問題などが重なれば、早い段階で対策対象になる可能性があります。
特定空家と管理不全空家の違い
この2つは混同されやすいですが、意味が少し違います。
特定空家等 は、倒壊のおそれが高い、衛生上有害、景観を著しく損なうなど、より深刻な状態にある空家です。
一方の 管理不全空家等 は、そこまで至っていないものの、適切な管理がされておらず、このままだと特定空家になりそうな空家です。
国土交通省の改正法説明資料では、2023年改正のポイントの一つとして、特定空家になる前の段階から管理確保を図るため、管理不全空家等への指導・勧告が可能になったと整理されています。つまり、制度は「本当に危険になってから対応する」のではなく、「その前に動かす」方向に変わっています。
「放置するとすぐ6倍」ではない理由
ここで大事なのは、いきなり税金が上がるわけではないという点です。
国土交通省のガイドラインでは、管理不全空家等については、まず助言や指導などを行い、それでも改善されず、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれが大きいと判断されたときに、市区町村長が勧告できるとされています。
つまり、通常は
助言・指導 → 勧告 → 命令 → 代執行
という流れが前提で、勧告を受けて初めて住宅用地特例の適用除外が問題になります。
そのため、「空き家にした瞬間に6倍」という理解は誤りです。
ただし、管理を怠っていると、以前より早い段階で税負担に影響する可能性が出てきた、という理解が現実に近いです。
実際に怖いのは「税金」だけではない
空き家の放置で注目されやすいのは税金ですが、実際には税負担以上に、建物の老朽化、管理費、売却難化の方が大きな問題になることも少なくありません。
国土交通省の空き家対策関連資料でも、全国的に空き家が増加し、防災、衛生、景観など地域生活環境への深刻な影響が出ていることが背景として示されています。さらに、管理不全空家等・特定空家等については、適切な管理や除却を促すことが喫緊の課題とされています。
つまり、税金が上がるかどうかだけを気にするのではなく、「放置するほど整理しにくくなる」こと自体が大きなリスクです。
建物の傷みが進めば、一般仲介での売却が難しくなり、整理方法の選択肢が狭くなることがあります。これは実務上とても重要な点です。
今の制度では「管理しているか」がより重視される
2023年改正空家法の考え方は、危険になってからではなく、危険になる前に管理を促すことです。
国土交通省の施行状況公表でも、令和5年改正空家法に基づく取組が全国の市区町村で広がっているとされています。これは、管理不全空家等に対する指導や勧告が、制度として実際に動き始めていることを示しています。
そのため、今後は「まだ特定空家じゃないから大丈夫」という考え方は通りにくくなります。
むしろ、窓が壊れている、草木が伸び放題、屋根や外壁が傷んでいるなど、見た目の段階で管理不足と判断されるリスクが以前より高くなったと考えた方がよいです。
空き家を持っている人が今やるべきこと
固定資産税が本当に6倍になるかどうかを不安に思う前に、現実的には次のことを確認するのが大切です。
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建物が適切に管理されているか
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雨漏り、破損、雑草繁茂などがないか
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誰が管理責任を持つのか明確か
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売却・活用・整理の方向性を考えているか
国土交通省のガイドラインでも、市町村は勧告の前にまず自発的な改善を促すため指導を行うとされており、所有者側が早めに動けば、制度上の不利益を避けやすい構造になっています。
つまり、放置より早めの相談・整理の方が有利ということです。
まとめ
「6倍になるか」より、「勧告を受ける状態にしない」が大切
空き家の固定資産税についてよく言われる「6倍になる」
という話は、住宅用地特例が外れた場合のイメージとしては間違いではありません。
ただし、すべての空き家が自動的にそうなるわけではなく、実際には管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けるかどうか
が重要な分かれ目になります。2023年改正空家法によって、その対象は以前より広がり、特定空家になる前の段階から税制面の影響が生じ得るようになりました。
つまり本当に大切なのは、「税金が6倍になるかどうか」ではなく、「勧告を受けるほど管理を悪化させないこと」です。
空き家は、持っているだけで安心できる資産ではありません。
管理、税負担、売却、近隣への影響まで含めて、早めに整理の方向性を考えることが重要です。

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