【大阪府】生産緑地は売却できる?相続・特定生産緑地・買取申出の確認ポイント
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- 2026/07/31
相続した生産緑地は売却できるのでしょうか。
特定生産緑地、30年経過後の買取申出、農地法の手続き、相続税の納税猶予など、大阪府で生産緑地を整理する際の注意点を解説します。
「親から畑を相続したが、生産緑地に指定されていると言われた」
「農業を続ける予定がないので売却したい」
「住宅用地として売れると思っていたが、不動産会社から取扱いが難しいと言われた」
大阪市平野区・東住吉区・生野区をはじめ、東大阪市、八尾市、堺市、羽曳野市、富田林市など、大阪府内には市街地の中に生産緑地が残る地域があります。
生産緑地は売却できない土地ではありません。
ただし、一般の宅地とは異なり、都市計画上の指定、農地法、買取申出、特定生産緑地、相続税の納税猶予などを確認しなければ、売却方法を判断できません。
生産緑地とは
生産緑地地区とは、市街化区域内にある農地等を計画的に保全し、良好な都市環境の形成に役立てるため、都市計画で指定された区域です。
生産緑地に指定されると、所有者には農地として適切に管理することが求められます。
また、生産緑地地区内では、建物の新築、宅地造成、土地の形質変更などは原則として制限されます。
農業用施設などについて市町村長の許可を得られる場合はありますが、所有者の判断だけで住宅地や駐車場へ変更することはできません。
固定資産税などで農地としての負担軽減を受けられる一方、土地利用には制限がある点が、生産緑地の大きな特徴です。
生産緑地でも所有権の売却は検討できる
生産緑地に指定されていても、所有権の譲渡自体が全面的に禁止されているわけではありません。
ただし、指定を残したまま農地として売却する場合は、買主も農地として利用することが前提となり、農地法第3条の許可などが必要です。
大阪市も、営農希望者へ生産緑地を譲渡する場合、当事者間の合意に加えて農地法第3条の許可と所有権移転登記が必要と案内しています。
そのため、一般の住宅購入者へ通常の宅地と同じ方法で販売するのは難しい場合があります。
生産緑地の売却では、まず次のどちらを目指すのかを分けて考えます。
- 生産緑地の指定を維持し、農地として譲渡・貸付けする
- 買取申出などの手続きを経て、将来的な宅地利用を検討する
30年経過しても自動的に宅地にはならない
生産緑地の指定から30年が経過すると、一定の場合に市町村長へ買取申出ができます。
ただし、30年が経過しただけで、生産緑地の指定や行為制限が自動的になくなり、すぐ住宅を建てられるわけではありません。
大阪市では、次の場合に買取申出ができると案内しています。
- 指定の告示から30年が経過したとき
- 主たる農業従事者が死亡したとき
- 主たる農業従事者の故障等で営農を継続できなくなったとき
ただし、30年経過を理由に申し出る場合、特定生産緑地に指定されていないことが条件です。
特定生産緑地に指定されている場合
特定生産緑地とは、指定から30年を迎える生産緑地について、買取申出ができる時期を10年間延長する制度です。
特定生産緑地の指定期限は、所有者等の同意を得て、さらに10年ごとに延長できる場合があります。
相続した土地が特定生産緑地になっている場合、「すでに30年以上経過しているから買取申出ができる」とは限りません。
最初に市役所の都市計画担当・農政担当窓口で、次の事項を確認します。
- 生産緑地の指定年月日
- 特定生産緑地の指定の有無
- 次回の申出基準日
- 主たる農業従事者として登録されている人
- 相続後の営農状況
買取申出をしても市が必ず買うわけではない
「買取申出」という名称から、市へ申し出れば必ず買い取ってもらえると思われることがあります。
しかし、市町村による買取りが保証される制度ではありません。
大阪市では、買取申出から1か月以内に市が買い取るかどうかを通知し、市が買い取らない場合は、農業従事者へのあっせんを行います。
申出から3か月以内に所有権移転が行われなかった場合、生産緑地法上の行為制限が解除されます。
ただし、行為制限が解除されても、土地が自動的に宅地へ変わるわけではありません。
宅地化や建築を行うには、農地転用の届出に加え、接道、用途地域、開発許可、上下水道、造成などの確認が別途必要です。
相続税の納税猶予を確認する
相続した生産緑地では、相続税の納税猶予が適用されていることがあります。
農業相続人が農業を継続することなど、一定の要件を満たす場合に、生産緑地に対応する相続税の納付が猶予される制度です。
納税猶予を受けている農地を売却したり、制度上の要件を満たさなくなったりすると、猶予されていた税額と利子税の納付が必要になる場合があります。
一方、都市農地貸借法など所定の制度を利用して貸し付ける場合は、一定の要件のもとで納税猶予を継続できることがあります。
生産緑地の査定価格だけを見て売却を決めず、税務署や税理士へ納税猶予の適用状況を確認することが重要です。
生産緑地を整理する主な方法
生産緑地の出口は、すぐ宅地として売ることだけではありません。
農地として売却する
営農を希望する買主を探し、農地法上の許可を得て売却します。
農地として貸し付ける
自分で農業を続けることが難しい場合は、都市農地貸借法や市民農園制度などを利用できる可能性があります。
買取申出を行う
30年経過、主たる従事者の死亡・故障等の要件を確認し、市町村へ買取申出を行います。
行為制限解除後に売却する
買取申出後の手続きを経て行為制限が解除された場合は、農地転用や土地利用条件を調べ、宅地・事業用地などとしての売却可能性を検討します。
生産緑地の売却前に確認する順番
- 登記事項証明書と公図を確認する
- 生産緑地の指定年月日を調べる
- 特定生産緑地か確認する
- 主たる農業従事者と営農状況を確認する
- 相続登記を進める
- 相続税の納税猶予を確認する
- 買取申出が可能か市役所へ相談する
- 接道、用途地域、農地転用の条件を調べる
- 農地売却・貸付け・買取申出後の売却を比較する
生産緑地は、単に「畑だから安い」「30年経過したから宅地になる」と判断できる土地ではありません。
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株式会社マイダスでは、生産緑地、相続した農地、無接道地、専用通路のある旗竿地、借地権付き建物、底地、市街化調整区域など、一般の住宅とは異なる条件を持つ不動産のご相談を承っています。
大阪市平野区・東住吉区・生野区、東大阪市、八尾市、堺市、羽曳野市、富田林市など大阪府内でも、生産緑地の指定状況や土地利用条件は物件ごとに異なります。
生産緑地としての継続利用、農地売却、貸付け、買取申出後の売却、隣接所有者への提案、不動産引取などを比較して整理します。
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よくある質問
Q1.生産緑地は一般の人へ売却できますか?
所有権の譲渡自体は検討できますが、生産緑地の指定中は農地としての利用や農地法上の手続きが関係します。
一般宅地と同じ条件で自由に売却できるわけではありません。
Q2.指定から30年たてば自由に売れますか?
30年経過だけで自動的に行為制限がなくなるわけではありません。
特定生産緑地の指定状況を確認し、必要に応じて市町村へ買取申出を行います。
Q3.市へ買取申出をすれば必ず買ってもらえますか?
必ず買い取られるわけではありません。市が買い取らない場合は農業従事者へのあっせんが行われ、申出後3か月以内に所有権移転がなければ行為制限が解除されます。
Q4.農業を続けられなくても貸すことはできますか?
所定の都市農地貸借制度などを利用して貸し付けられる場合があります。
相続税の納税猶予を受けている場合は、制度の要件と税務署への届出を確認する必要があります。










