離婚時に家の名義と住宅ローンはどう整理する?登記・税金・ローンを分けて考えることが大切
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- 2026/07/29
離婚時の家の名義と住宅ローンの整理方法を、財産分与、不動産登記、譲渡所得、贈与税、住宅ローン減税から解説。兵庫県内の共有名義住宅やローンが残る家の売却相談にも対応します。
離婚の話し合いで大きな問題になりやすいのが、夫婦で購入した家の扱いです。
「どちらかが住み続ける」「売却して代金を分ける」「住宅ローンを相手に引き継いでもらう」などの方法が考えられますが、家の所有名義と住宅ローンの契約は別のものです。
離婚協議書に「家は妻が取得し、今後のローンも妻が支払う」と書くだけでは、登記上の所有者や金融機関との契約が自動的に変更されるわけではありません。
感情的な話し合いだけで終わらせず、登記、住宅ローン、税金をそれぞれ整理する必要があります。
最初に家の名義と持分を確認する
まず、土地と建物の登記事項証明書を取得し、現在の所有者を確認します。
夫婦共有名義なのか、夫または妻の単独名義なのか、土地と建物で名義が異なっていないかを調べます。
共有名義の場合は、それぞれの持分割合も重要です。
離婚による財産分与で不動産の名義を移す場合は、所有権移転登記が必要です。
法務局の記載例でも、財産分与協議書などを登記原因証明情報として用意し、対象不動産、取得する人、財産分与の日などを明確にする形式が示されています。
口頭で「家は相手に渡す」と決めただけでは登記は変わりません。
財産分与の内容、住宅ローン、売却時の費用負担などを書面で整理し、司法書士へ確認することが大切です。
名義を変えても住宅ローンは移らない
家の所有名義を相手へ移しても、住宅ローンの債務者や連帯保証人は自動的に変更されません。
住宅金融支援機構は、返済途中の住宅を他人に譲渡する場合、原則として融資金の返済が必要であると案内しています。
一方、離婚などの事情がある場合は、金融機関の承諾を得て債務を引き継げる可能性もありますが、審査によって認められない場合や、一部返済、債務者追加を求められる場合もあります。
そのため、一方が家に住み続ける場合は、少なくとも次の点を金融機関へ確認します。
- 債務者変更や債務引受が可能か
- 住み続ける人の収入で審査に通るか
- 新しい住宅ローンへの借換えが必要か
- 元配偶者を連帯債務者・保証人から外せるか
- 所有権移転を先に行って問題がないか
元夫婦間で返済担当を決めても、金融機関が承諾しなければ、元の債務者は契約上の返済義務を負い続けます。
財産分与した側は譲渡所得を確認する
離婚による財産分与として土地や建物を相手に渡した場合、分与した側では、その不動産を財産分与時の時価で譲渡したものとして譲渡所得を計算します。
ただし、財産分与を行っただけで必ず所得税が発生するわけではありません。
分与時の時価から取得費などを差し引き、譲渡益が生じた場合に課税される可能性があります。
分与を受けた側は、財産分与を受けた日の時価で不動産を取得したものとして扱われます。
将来売却するときの取得時期も、原則として財産分与を受けた日が基準になります。
「現金を受け取っていないので税金はかからない」とは限らない点に注意が必要です。
財産分与を受けた側の贈与税
離婚により適正な財産分与を受けた場合、通常は贈与税がかかりません。夫婦の財産関係の清算や、離婚後の生活保障に基づく給付と考えられるためです。
ただし、婚姻中に夫婦が形成した財産などを考慮しても分与額が過大な場合は、その過大部分に贈与税がかかる可能性があります。
また、贈与税や相続税を免れる目的の離婚と判断された場合も課税対象になり得ます。
不動産の評価額が高い場合や、住宅以外の財産も含めて分与する場合は、名義変更前に税理士へ確認する方が安全です。
住宅ローン減税を受けられる場合もある
財産分与で家を取得し、その家に引き続き居住する場合、一定の要件を満たせば住宅ローン減税を利用できる可能性があります。
国税庁は、離婚後に財産分与で住宅を取得し、前所有者の住宅ローン返済のために新たな借入れを行ったケースについて、居住要件などを満たせば住宅ローン減税を受けられると案内しています。
共有名義だった人が元配偶者の共有持分を財産分与で追加取得した場合も、対象となる借入金があるなどの要件を満たせば、追加取得した持分を含めて控除を受けられる可能性があります。
ただし、控除額が変わるため、改めて確定申告が必要になる場合があります。
財産分与を受けただけで自動的に適用されるわけではないため、借換えや名義変更を行う前に、税務署または税理士へ確認しましょう。
離婚時に考えられる三つの整理方法
売却して清算する
査定価格、住宅ローン残高、売却費用を確認し、売却後に残る金額を財産分与の合意に沿って分けます。
売却価格がローン残高を下回る場合は、不足金をどのように用意するか、金融機関との協議が必要です。
片方が取得して住み続ける
所有権移転登記だけでなく、債務引受や借換えを行い、住まない元配偶者をローンや保証関係から外せるか確認します。
税金、登記費用、固定資産税、将来の修繕費を誰が負担するかも決めておきます。
一時的に共有名義を続ける
すぐ売却できない場合に共有を続けることもありますが、住宅ローン、固定資産税、修繕、売却時期について対立が起きやすくなります。
共有を続ける場合は、費用負担、居住期間、売却期限などを文書にしておくことが重要です。
家の整理は順番が重要
離婚時の不動産は、次の順番で確認すると問題が見えやすくなります。
- 土地・建物の名義と共有持分
- 住宅ローン残高と債務者・保証人
- 現在の査定価格
- 売却するか一方が取得するか
- 財産分与による税金
- 所有権移転登記とローン手続き
- 離婚協議書などへの記載内容
神戸市、尼崎市、西宮市、明石市、姫路市、加古川市など兵庫県内でも、共有名義の中古戸建、住宅ローンが残る家、築古住宅、再建築不可物件などは、一般的な売却以上に事前整理が必要です。
株式会社マイダスでは、離婚に伴う不動産について、名義、住宅ローン残高、建物状態、接道条件などを確認し、一般市場での売却、現状での直接買取などを比較して整理方法をご提案しています。
必要に応じて司法書士や税理士などの専門家もご紹介します。
離婚時の家は、どちらが住むかだけで決めるものではありません。
所有権を誰が持ち、返済義務を誰が負い、税金や将来の管理費を誰が負担するのかを分けて整理することが、離婚後に問題を残さないための大切なポイントです。










