低未利用地対策で売れにくい土地はどう変わる?100万円控除と2026年の支援策を解説
- 新着情報
- 2026/08/29
低未利用土地の100万円控除とはどのような制度か、2024年の確認書交付実績4,817件、2026年度の所有者不明土地等対策モデル事業から解説。
奈良県内の空き地、相続土地、売れにくい土地の整理方法も紹介します。
相続した土地や、長期間使っていない空き地について、「価格が低いため売却しても意味がない」「買主が見つからないので持ち続けるしかない」と考えることがあります。
利用されていない土地は、売却価格に対して測量費、草刈り費、仲介手数料などの負担が相対的に大きくなり、取引を進めにくい場合があります。
こうした課題に対応するため、国は低未利用土地の譲渡に関する税制や、地域による利活用・管理の取組を支援しています。
ただし、制度があるからどの土地でも売れるようになるわけではありません。
大切なのは、その土地が制度の対象になるか、誰が何に利用できるか、売却を妨げる条件は何かを整理することです。
低未利用土地とは何か
低未利用土地とは、居住、事業などに十分利用されていない土地や、周辺の同じような用途の土地と比べて利用の程度が著しく低い土地を指します。
代表的な例として、次のような土地があります。
- 長期間使われていない空き地
- 空き家や空き店舗が建っている土地
- 利用の程度が低い資材置場や駐車場
- 一定の耕作放棄地
単に価格が安い土地や、買主が見つからない土地が、すべて税制上の低未利用土地等になるわけではありません。
特例を利用するには、都市計画区域内にあることや、譲渡前の利用状況、譲渡後の買主の利用予定などについて、所在地の市区町村から確認書の交付を受ける必要があります。
100万円控除はどのような制度か
低未利用土地等の100万円控除は、個人が一定の低未利用土地等を売却した場合に、長期譲渡所得から最大100万円を控除する制度です。
100万円が給付されるわけではありません。
例えば、売却による長期譲渡所得が80万円であれば、控除できる金額の上限は80万円です。
取得費や譲渡費用を差し引いた結果、譲渡所得が発生しなければ、控除による税負担の軽減効果も生じません。
制度は2020年7月に始まり、現在は2028年12月31日までの譲渡が適用対象となっています。
主な要件は次のとおりです。
- 売主が個人である
- 都市計画区域内の低未利用土地等である
- 売却年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている
- 売却代金が原則500万円以下である
- 一定の区域では売却代金が800万円以下である
- 親子、夫婦など特別な関係にある人への売却ではない
- 買主が取得後に土地を利用する予定である
- 市区町村から低未利用土地等確認書の交付を受ける
- 確定申告を行う
土地上に空き家などがある場合、価格要件は土地だけの価格ではなく、土地と建物などの譲渡対価の合計額で判定されます。
800万円以下になるのは一定の区域だけ
価格要件は、すべての土地で800万円以下になるわけではありません。
原則は500万円以下ですが、次のような一定の区域では800万円以下まで対象が拡大されています。
- 市街化区域
- 用途地域が設定されている区域
- 所有者不明土地対策計画を作成した市町村の一定の区域
所在地がどの区域に当たるかは、市区町村の都市計画担当窓口などで確認する必要があります。
売出価格が800万円以下だから対象になるというものではなく、最終的な譲渡対価や、そのほかの要件も満たさなければなりません。










