実家を相続したら売却と保有のどちらが現実的?持ち続ける費用と責任から考える
- 新着情報
- 2026/08/28
相続した実家は売却と保有のどちらが現実的なのかを、相続登記、空き家の管理負担、住宅用地特例、相続空き家の3,000万円特別控除から解説。
兵庫県内の相続空き家や築古住宅の相談にも対応します。
実家を相続したとき、「売った方がよいのか」「思い出があるので残した方がよいのか」と迷う方は少なくありません。
すぐに結論を出せないのは自然なことですが、利用予定や管理方法を決めないまま保有すると、固定資産税、保険料、草刈り、修繕、見回りなどの負担が続きます。
判断するときは、売却価格だけを見るのではなく、実家を持ち続けた場合に何が必要になるのかを先に整理することが大切です。
全国の空き家は900万2,000戸
総務省の2023年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は900万2,000戸、空き家率は13.8%となり、いずれも過去最高でした。
このうち、賃貸・売却用および二次的住宅を除く空き家は385万6,000戸です。
ただし、この統計には地域や状態の異なる住宅が含まれています。空き家が増えているからといって、相続した実家が必ず売れにくいとは限りません。
実際の売却可能性は、立地、土地面積、接道、再建築の可否、建物状態、価格などによって異なります。
売却・保有の前に相続登記を確認する
最初に、土地と建物の登記名義を確認します。
相続登記は2024年4月1日から義務化されました。相続により不動産を取得したことを知った日から、原則として3年以内に申請する必要があります。
遺産分割によって不動産の取得者が決まった場合も、遺産分割成立から3年以内に、その内容を反映した登記が必要です。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
2024年4月1日より前に発生した相続で、亡くなった方の名義のままになっている不動産も対象です。
原則として2027年3月31日までに対応する必要があります。
実家を売らずに保有する場合でも、相続登記の義務がなくなるわけではありません。
実家を保有すると何が続くのか
実家を保有する場合、主に次の負担が続きます。
- 固定資産税や都市計画税
- 火災保険などの保険料
- 草刈り、庭木の剪定、清掃
- 建物の換気、通水、定期点検
- 雨漏り、外壁、屋根、塀などの修繕
- 郵便物、不法侵入、近隣からの連絡への対応
国土交通省は、空き家の管理について、建物内外の点検、通気・換気、通水、清掃などを定期的に行うよう案内しています。
遠方に住んでいるなど、所有者自身で管理できない場合は、空き家管理事業者や修繕業者の利用も検討対象となります。
「誰も住まないので費用はかからない」とは限りません。
人が住まないからこそ、不具合の発見が遅れ、まとまった修繕費が必要になる場合があります。
保有が現実的な実家
次のような場合は、実家を保有することにも合理性があります。
- 数年以内に自分や家族が住む予定がある
- 賃貸や事業利用の具体的な計画がある
- 定期的に管理できる人がいる
- 税金や修繕費を無理なく負担できる
- 相続人全員が保有方針に同意している
- 保有期限と、その後の処分方法が決まっている
大切なのは、「いつか使うかもしれない」ではなく、誰が、いつから、どのように使うのかを具体的に決めることです。
保有する場合は、例えば「3年以内に利用を始められなければ売却を再検討する」など、見直し時期を決めておくと判断を先送りしにくくなります。










