古民家は売却できる?2026年に注目される理由と売る前に確認したいポイント
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- 2026/08/22
古民家は売却できるのかを、空き家統計、既存住宅市場、2026年の住宅政策、観光・地域活性化での活用事例から解説。
大阪府内の相続した古民家、築古戸建、再建築不可物件の売却相談にも対応します。
相続した古民家や長年使っていない実家について、「これほど古い家では売れないのでは」と不安になる方は少なくありません。
確かに、築年数の古い木造住宅は、一般的な中古戸建よりも建物状態や修繕費を判断しにくく、買主が限定されることがあります。
一方で、古いという理由だけで売却できないと決まるわけでもありません。
古民家は、一般的な住宅としての価値だけでなく、土地、建物の意匠、再生余地、事業利用、地域との関係など、複数の見方で評価される可能性があります。
「古民家」は築年数だけでは判断できない
古民家という言葉には、全国一律の明確な法定定義がありません。
一般には、建築から長い年月が経過し、木材や建具、間取りなどに伝統的な特徴を持つ住宅を指して使われています。
そのため、築50年を超えていれば、すべて同じ価値を持つわけではありません。
同じ築年数でも、次の条件によって市場での見られ方は変わります。
- 柱や梁などの構造を活用できるか
- 雨漏りや傾きがどの程度あるか
- 接道義務を満たしているか
- 現在の建物を改修して利用できるか
- 地域に居住・店舗・宿泊などの需要があるか
- 土地としての利用価値があるか
古民家売却では、築年数だけでなく、建物と土地を個別に調査することが重要です。
空き家の増加は古民家需要の増加を意味しない
総務省の2023年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は900万2,000戸、空き家率は13.8%で、いずれも過去最高となりました。
ただし、この数字には賃貸用、売却用、二次的住宅なども含まれています。
すべてが古民家や相続した実家ではありません。
空き家数が増えたことから直接、「古民家への需要が高まっている」と判断することもできません。
重要なのは、利用されていない住宅が増える中で、国や自治体が、流通、改修、用途変更、除却などを組み合わせた空き家対策を進めている点です。
既存住宅市場は広がっているが、古民家は別に考える
国土交通省の資料では、戸建とマンションを合わせた既存住宅流通シェアは、2008年の29.6%から2024年には43.6%へ上昇しています。
中古住宅を選ぶ取引が増えていることは分かりますが、この数字には比較的新しい戸建や中古マンションも含まれます。
耐震性、断熱性、住宅ローンの利用、修繕費などに課題がある古民家まで、一律に売れやすくなったことを示すものではありません。
古民家は、一般的な中古戸建として広く買主を探すより、現況利用や再生を考える人、土地を必要とする人、地域で事業を行いたい人など、物件に合った買主へ届ける必要があります。
なぜ古民家が注目されているのか
2026年3月に閣議決定された住生活基本計画では、既存の住宅・住宅地を市場を通じて本格的に有効活用し、住宅ストックの価値を最大限に生かす方向が示されています。
また、2025年度の国土交通省の空き家対策モデル事業では、民間事業者や自治体などによる空き家の相談体制、活用事業、改修・除却などのモデル的な取組が49件採択されました。
観光庁も、城、社寺、古民家などの歴史的資源を利用した体験型宿泊コンテンツを、地域への誘客につなげる取組を進めています。
こうした政策から、古民家を住宅として残すだけでなく、宿泊、飲食、交流、移住などに活用する取組が存在することは分かります。
ただし、これは古民家なら自動的に観光資源になり、高く売れるという意味ではありません。
地域に利用需要があり、改修費を回収でき、法令上も実現できる場合に限られる個別の事業です。
古民家の三つの見られ方
1.中古住宅として利用する
建物状態が比較的よく、生活に必要な修繕費を見通せる場合は、古民家の雰囲気や間取りを生かして住みたい買主が検討する可能性があります。
ただし、耐震性、雨漏り、断熱性、給排水設備などの確認が必要です。
2.古家付き土地として売却する
建物の傷みが大きい場合は、建物より土地の立地、面積、形状、接道条件が重視されます。
ただし、再建築不可物件では、建物を解体すると利用価値が下がる可能性があります。
解体する前に、道路種別や再建築の可否を確認することが大切です。
3.再生・事業利用を前提にする
店舗、事務所、宿泊施設、交流拠点などとして検討される場合もあります。
ただし、用途変更、建築基準、防火・避難、営業許可、駐車場、排水などを確認しなければなりません。
改修費に見合う事業収入が得られるかという収支判断も必要です。
相続した古民家は名義を確認する
相続した古民家を売却する場合は、土地と建物の登記名義を確認します。
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。
相続の開始と、自分がその不動産の所有権を取得したことを知った日から、原則3年以内に申請が必要です。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
また、古民家では建物の一部や増築部分が未登記になっていることがあります。
売却前には、土地と建物の名義、相続人、未登記部分、共有持分、抵当権などを確認しましょう。
古民家を売る前に確認したい7項目
古民家売却では、次の順番で整理すると市場での見られ方を判断しやすくなります。
- 相続登記と所有者
- 道路種別、接道幅、再建築の可否
- 境界、越境、私道の権利
- 雨漏り、傾き、シロアリなどの建物状態
- 増改築や未登記部分
- 修繕・解体・家財処分に必要な費用
- 住宅、土地、事業用のどの買主を想定するか
古民家では、売却前に大規模なリフォームを行えば、必ず工事費以上に価格が上がるとは限りません。
また、家財をすべて処分したり、建物を解体したりする前に、現状での査定を受けることが大切です。
古い建具や梁を含め、現状の建物に価値を感じる買主がいる場合もあるためです。
古民家に合った売却方法を比較する
古民家の状態によって、次の方法を比較します。
- 現況利用できる中古住宅として売る
- 古家付き土地として売る
- 再生を考える買主へ紹介する
- 隣地所有者へ提案する
- 現状のまま直接買取を依頼する
- 保有・活用と売却の収支を比較する
大阪市、堺市、東大阪市、八尾市、岸和田市、泉佐野市、河内長野市など大阪府内でも、古民家の市場性は、地域の需要、接道、土地面積、建物状態によって異なります。
株式会社マイダスでは、相続した古民家、築50年以上の中古戸建、長屋、再建築不可物件について、名義、接道、建物状態、家財、修繕負担などを確認し、一般市場での売却、古家付き土地としての販売、現状での直接買取、不動産引取を比較してご案内しています。
古民家は、古いという理由だけで売却できないわけではありません。
一方で、国の活用施策や観光事例があるからといって、すべての古民家に再生需要があるわけでもありません。
土地として見るのか、現在の建物を生かすのか、事業利用を考えるのかを整理し、それぞれの費用と実現可能性を確認することが重要です。
「古いから売れない」と決めつける前に、建物・土地・地域需要のどこに価値があり、どの買主なら検討できるのかを見極めることが、古民家売却の第一歩になります。










