相続した空き家は売れる?「売れない家」と決めつける前に確認したい名義・管理・売却条件
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- 2026/08/23
相続した空き家は売れるのかを、相続登記義務化、全国の空き家統計、管理不全空家、住宅用地特例から解説。築古戸建や家財が残った実家を放置する前に確認したいポイントを紹介します。
相続で実家や古い戸建を引き継いだとき、「築年数が古い」「長く誰も住んでいない」「家財が残っている」といった理由から、売れないのではないかと不安になることがあります。
確かに、相続した空き家は、居住中の住宅より確認すべき項目が多く、売却に時間がかかる場合があります。
しかし、空き家であることだけを理由に、売却できないと決まるわけではありません。
重要なのは、名義、土地条件、建物状態、管理、価格を買主が判断できる状態に整えることです。
全国の空き家は900万2,000戸
総務省の2023年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は900万2,000戸、空き家率は13.8%となり、いずれも過去最高でした。
このうち、賃貸用・売却用および二次的住宅を除く空き家は385万6,000戸です。
ただし、これらの数字には、さまざまな地域、状態、用途の住宅が含まれています。
すべてが相続によって空き家になった実家というわけではなく、空き家数の増加だけから個別物件の売れやすさを判断することはできません。
相続した空き家が売れるかどうかは、立地、接道、土地面積、建物状態、価格などによって異なります。
最初に相続登記を確認する
相続した空き家を売却する場合、まず土地と建物の登記名義を確認します。
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
相続の開始と、自分がその不動産の所有権を取得したことを知った日から、原則として3年以内に申請する必要があります。
遺産分割が後から成立した場合は、成立日から3年以内に、その内容を反映した登記が必要です。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
2024年4月1日より前の相続で、亡くなった方の名義のままになっている不動産も義務化の対象です。
原則として2027年3月31日までに対応しなければなりません。
相続登記が終わる前でも査定や建物調査はできますが、買主へ所有権を移転するまでには、売主となる相続人への登記を整える必要があります。
相続した空き家が売れにくい理由
相続した空き家では、買主が次のような不安を持ちやすくなります。
- 雨漏りやシロアリ被害がないか
- 給排水設備を使用できるか
- 修繕にいくら必要なのか
- 家財の処分費を誰が負担するのか
- 増築部分や未登記建物がないか
- 境界や越境に問題がないか
- 建替えできる土地なのか
- 私道の通行や工事に問題がないか
築年数が古いことだけでなく、購入後に必要となる費用やリスクを判断できないことが、売却を妨げる原因になる場合があります。
分からないことを無理に断定する必要はありません。
確認できている内容と、不明な内容を分けて説明できる状態にしておくことが大切です。
空き家は管理しなければ不具合を見落としやすい
人が住んでいない住宅では、換気、通水、清掃、屋根や外壁の確認を行う機会が減ります。
そのため、湿気、カビ、雨漏り、排水設備の不具合などが生じても、発見が遅れる可能性があります。
国土交通省も、空き家の管理では、定期的な通気・換気、通水、敷地内の清掃などが重要だと案内しています。
遠方に住んでいて自分で管理できない場合は、親族や管理事業者などへ、定期的な見回りを依頼する方法があります。
売却を予定していても、買主への引渡しが終わるまでは所有者による管理が必要です。
住宅用地特例が外れる場合もある
住宅が建っている土地には、固定資産税などの負担を軽減する住宅用地特例があります。
200㎡以下の小規模住宅用地では、原則として固定資産税の課税標準が6分の1に軽減されます。
ただし、空き家になっただけで特例が直ちに外れるわけではありません。
適切に管理されず、管理不全空家等または特定空家等として市区町村から指導を受け、改善しないまま勧告を受けた場合に、その敷地は住宅用地特例の対象外となります。
特例が外れても、固定資産税額が単純に6倍になるとは限りません。土地の評価額や負担調整措置などによって実際の税額は異なります。










