再建築不可物件は本当に売れる?売れにくくても「絶対に売れない」とは限りません
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- 2026/08/09
再建築不可物件が売れにくい理由と売却前の確認事項を、接道義務、2項道路、43条認定・許可、相続登記、空き家管理から解説。
兵庫県内の無接道、路地奥、私道に面した物件の相談にも対応します。
再建築不可物件について不動産会社へ相談し、「売却は難しい」「当社では扱えない」と言われることがあります。
確かに、一般的な中古戸建や再建築できる宅地より、買主を見つけにくいことは事実です。
しかし、売れにくいことと、法律上売れないことは同じではありません。
接道条件、現在の建物状態、名義、私道の権利、価格などを整理することで、売却を検討できる場合があります。
再建築不可物件とは
建築基準法では、建物の敷地は、原則として幅員4m以上の建築基準法上の道路に2m以上接していなければなりません。
この接道義務を満たしていないため、現在の建物を解体した後に、新しい建物を建てられない物件が、一般に「再建築不可物件」と呼ばれています。
ただし、前面の道が狭いだけで再建築不可とは断定できません。
幅員4m未満でも、建築基準法第42条第2項の道路であれば、道路中心線から敷地を後退させるセットバックなどにより、再建築できる可能性があります。
反対に、見た目には十分な幅がある通路でも、建築基準法上の道路でなければ接道義務を満たさないことがあります。
43条の認定・許可を検討できる場合もある
接道義務を満たしていない場合でも、敷地の周囲に広い空地がある、安全な通路を確保できるなど、一定の条件を満たせば、建築基準法第43条第2項の認定または許可によって建築できる可能性があります。
ただし、物件ごとの周辺状況や建築計画を踏まえた個別判断です。
過去に許可された物件でも、将来の建替え時に同じ条件で許可されるとは限りません。
特定行政庁の建築指導担当部署や建築士への確認が必要です。
そのため、以前の広告や口頭説明だけで「再建築不可」と判断せず、道路種別、接道幅、セットバック、43条認定・許可の可能性を改めて調査することが重要です。
再建築不可物件が売れにくい理由
再建築不可物件では、買主が次のような不安を持ちやすくなります。
- 建物が使えなくなっても建替えできない
- 修繕や増改築に制限がある可能性がある
- 金融機関の融資を利用しにくい場合がある
- 将来売却するときも買主が限られる
- 私道や通行、配管工事の権利が分かりにくい
国土交通省の調査でも、接道条件を満たさない再建築不可物件は、市場価値が低くなりやすく、前面道路の幅員、私道、私道所有者の所在など、複数の問題が重なる事例が確認されています。
不動産会社に断られるのも、売買が禁止されているからではなく、調査に手間がかかり、一般的な住宅購入者へ紹介しにくいことが理由である場合があります。
現在の建物を利用する買主もいる
再建築できなくても、現在の建物を修繕しながら利用できる状態であれば、現況利用を前提とする買主が検討する可能性があります。
立地がよい、建物の傷みが比較的少ない、私道や通行条件を説明できる、再建築可能な物件との差を価格に反映しているといった条件が重要です。
ただし、「リフォームなら自由にできる」とは限りません。
工事の規模や内容によっては、建築確認や法令適合の確認が必要です。
売却広告で改修可能と断定せず、建築士や自治体へ確認する必要があります。
隣地との一体利用で条件が変わることも
国土交通省が紹介した事例には、接道幅が2m未満で再建築できなかった土地と、その隣接地を一体化し、接道条件を満たして新築住宅を建てられるようにしたケースがあります。
また、隣地所有者にとっては、敷地の拡張、庭、通路などとして利用価値がある場合もあります。
ただし、隣地との売買や土地の再編には、双方の合意、測量、分筆・合筆、税金、登記費用などが必要です。
すべての再建築不可物件に使える方法ではありません。
相続した物件は名義も確認する
再建築不可物件を相続した場合、道路条件だけでなく、相続登記や共有関係が売却の障害になっていることがあります。
相続登記は2024年4月1日から義務化されました。相続の開始と、その不動産の所有権を取得したことを知った日から、原則3年以内に申請が必要です。
2024年4月1日より前に発生した相続で、登記が済んでいない物件も対象となり、原則として2027年3月31日までに申請しなければなりません。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
土地と建物の名義、共有者、未登記部分、抵当権、私道持分などを確認しておきましょう。
空き家のまま放置しない
再建築不可物件は売却まで時間がかかることがありますが、その間も所有者には管理が必要です。
雨漏り、外壁や屋根の落下、庭木の越境、害虫などが生じると、建物の利用価値が下がるだけでなく、近隣への影響にもつながります。
空き家になっただけで住宅用地特例が直ちに外れるわけではありませんが、管理不全空家等または特定空家等として指導を受け、改善せず勧告を受けると、敷地は住宅用地特例の対象外となります。
また、建物が客観的に住宅と認められない状態になっている場合などは、空家法上の勧告にかかわらず、そもそも住宅用地特例が適用されないことがあります。
再建築不可物件は、建物を解体すると利用価値が大きく下がる可能性があります。解体や大規模修繕を行う前に、現状のままで査定を受けることが重要です。
売却前に確認したい順番
再建築不可物件では、次の順番で整理すると問題が見えやすくなります。
- 建築基準法上の道路種別と接道幅
- 2項道路とセットバックの有無
- 43条認定・許可の可能性
- 私道持分、通行、掘削の権利
- 土地・建物の名義と相続登記
- 建物状態と今後の修繕費
- 現実的な価格と想定する買主
- 一般売却、隣地への売却、直接買取の比較
神戸市兵庫区・長田区・須磨区をはじめ、尼崎市、西宮市、明石市、姫路市、加古川市など兵庫県内にも、路地奥、狭小地、私道、無接道などの条件を持つ中古戸建や長屋があります。
株式会社マイダスでは、再建築不可物件について、道路、接道、私道、名義、建物状態などを確認し、一般市場での売却、隣地への提案、現状での直接買取、不動産引取を比較してご案内しています。
再建築不可物件は、一般的な中古戸建より売れにくいことは事実です。
しかし、「再建築不可」という言葉だけで売れないと決めるのではなく、本当に建替えができないのか、現在の建物を利用できるのか、どの買主なら検討できるのかを調べることが大切です。
「絶対に売れない物件」ではなく、普通の物件以上に調査と条件整理が必要な物件と考える方が、現実に近いといえます。










