離婚や相続で共有名義になった不動産はどう整理する?「公平に分けたつもり」が動かしにくい形になることも
- 新着情報
- 2026/08/03
離婚や相続で共有名義になった不動産の整理方法を、相続登記、共有物の管理、全体売却、持分売却、共有物分割から解説。
兵庫県内の共有名義の土地、空き家、築古戸建の相談にも対応します。
離婚や相続の際に、「夫婦で2分の1ずつにする」「兄弟で同じ持分にする」という方法を選ぶことがあります。
金額や割合が同じであるため、その時点では公平に見えるでしょう。
しかし、不動産は現金のように持分ごとに自由に切り分けて使用できるとは限りません。
将来、売りたい人と残したい人に意見が分かれると、共有名義であることが売却や管理を進めにくくする原因になることがあります。
最初に名義と持分を確認する
共有不動産を整理するときは、土地と建物の登記事項証明書を取得し、次の内容を確認します。
- 誰が共有者になっているか
- それぞれの持分割合
- 土地と建物の名義が一致しているか
- 抵当権や差押えなどが残っていないか
- 登記上の住所や氏名が現在と一致しているか
離婚協議書や遺産分割協議書で取得者を決めていても、所有権移転登記をしていなければ、登記上の名義は変わりません。
また、離婚に伴う不動産では、所有名義と住宅ローンの債務者は別に確認する必要があります。
名義を一方へ移しても、金融機関との住宅ローン契約や保証関係が自動的に変わるわけではありません。
相続した共有不動産も登記が必要
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
相続によって不動産を取得したことと、自分が所有権を取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。遺産分割が後から成立した場合も、成立日から3年以内に、その内容に沿った登記が必要です。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
2024年4月1日より前に発生した相続で未登記のものも対象となり、原則として2027年3月31日までの対応が必要です。
期限内に遺産分割が難しい場合は、相続人申告登記によって基本的な申請義務を履行できます。
ただし、相続人申告登記は所有権や持分を確定する登記ではありません。不動産を売却したり、抵当権を設定したりする場合は、別途、相続登記が必要です。
共有不動産は行為によって必要な同意が違う
共有名義の不動産では、何をするかによって必要な同意が変わります。
草刈りや壊れた部分の応急修理など、現状を維持するための保存行為は、各共有者が単独で行えます。
賃貸条件の決定などの管理行為は、原則として持分価格の過半数で決めます。また、2023年4月施行の改正民法により、形状や効用を著しく変えない軽微な変更も、持分価格の過半数で決められるようになりました。
一方、不動産全体の売却、建物の取り壊し、大規模な造成など、共有者の権利に大きく影響する処分・変更には、原則として共有者全員の同意が必要です。
そのため、持分の過半数を持っているからといって、一人の判断で不動産全体を売却できるわけではありません。
自分の持分だけなら売却できる
各共有者は、自分の共有持分だけであれば、原則として他の共有者の同意を得ずに売却できます。
ただし、買主が取得するのは不動産全体ではなく、その割合的な権利だけです。
持分を取得しても、当然に建物全体を自由に使用できるとは限りません。裁判所も、共有持分だけを買い受けた人は、当然に物件を使用・収益できるとは限らないと案内しています。
共有持分だけの売却は、一般的な不動産売却より買主が限定され、価格が低くなることがあります。
第三者が新たな共有者になることで、残った共有者との関係がさらに複雑になる可能性もあります。
持分売却を検討する前に、まず他の共有者による持分買取や、不動産全体の売却を話し合う方が現実的です。
時間がたつほど共有者が増えることがある
共有者の一人が亡くなると、その持分がさらに複数の相続人へ引き継がれることがあります。
遺産分割をしないまま相続が繰り返されると、共有者が増え、所在が分からない人や連絡の取れない人が生じる可能性があります。
法務省も、相続が繰り返されて相続人が多数になると、遺産の管理や処分が困難になることを制度改正の背景として挙げています。
現在は兄弟2人の共有でも、次の世代では甥や姪を含む多数共有になることがあります。
「今は困っていない」という理由だけで先送りせず、次の相続が発生する前に出口を検討することが大切です。
離婚や相続で共有名義になった不動産の整理方法を、相続登記、共有物の管理、全体売却、持分売却、共有物分割から解説。
兵庫県内の共有名義の土地、空き家、築古戸建の相談にも対応します。
離婚や相続の際に、「夫婦で2分の1ずつにする」「兄弟で同じ持分にする」という方法を選ぶことがあります。
金額や割合が同じであるため、その時点では公平に見えるでしょう。
しかし、不動産は現金のように持分ごとに自由に切り分けて使用できるとは限りません。
将来、売りたい人と残したい人に意見が分かれると、共有名義であることが売却や管理を進めにくくする原因になることがあります。
最初に名義と持分を確認する
共有不動産を整理するときは、土地と建物の登記事項証明書を取得し、次の内容を確認します。
- 誰が共有者になっているか
- それぞれの持分割合
- 土地と建物の名義が一致しているか
- 抵当権や差押えなどが残っていないか
- 登記上の住所や氏名が現在と一致しているか
離婚協議書や遺産分割協議書で取得者を決めていても、所有権移転登記をしていなければ、登記上の名義は変わりません。
また、離婚に伴う不動産では、所有名義と住宅ローンの債務者は別に確認する必要があります。
名義を一方へ移しても、金融機関との住宅ローン契約や保証関係が自動的に変わるわけではありません。
相続した共有不動産も登記が必要
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
相続によって不動産を取得したことと、自分が所有権を取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。遺産分割が後から成立した場合も、成立日から3年以内に、その内容に沿った登記が必要です。
正当な理由なく義務を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
2024年4月1日より前に発生した相続で未登記のものも対象となり、原則として2027年3月31日までの対応が必要です。
期限内に遺産分割が難しい場合は、相続人申告登記によって基本的な申請義務を履行できます。
ただし、相続人申告登記は所有権や持分を確定する登記ではありません。不動産を売却したり、抵当権を設定したりする場合は、別途、相続登記が必要です。
共有不動産は行為によって必要な同意が違う
共有名義の不動産では、何をするかによって必要な同意が変わります。
草刈りや壊れた部分の応急修理など、現状を維持するための保存行為は、各共有者が単独で行えます。
賃貸条件の決定などの管理行為は、原則として持分価格の過半数で決めます。
また、2023年4月施行の改正民法により、形状や効用を著しく変えない軽微な変更も、持分価格の過半数で決められるようになりました。
一方、不動産全体の売却、建物の取り壊し、大規模な造成など、共有者の権利に大きく影響する処分・変更には、原則として共有者全員の同意が必要です。
そのため、持分の過半数を持っているからといって、一人の判断で不動産全体を売却できるわけではありません。
自分の持分だけなら売却できる
各共有者は、自分の共有持分だけであれば、原則として他の共有者の同意を得ずに売却できます。
ただし、買主が取得するのは不動産全体ではなく、その割合的な権利だけです。持分を取得しても、当然に建物全体を自由に使用できるとは限りません。
裁判所も、共有持分だけを買い受けた人は、当然に物件を使用・収益できるとは限らないと案内しています。
共有持分だけの売却は、一般的な不動産売却より買主が限定され、価格が低くなることがあります。
第三者が新たな共有者になることで、残った共有者との関係がさらに複雑になる可能性もあります。
持分売却を検討する前に、まず他の共有者による持分買取や、不動産全体の売却を話し合う方が現実的です。
時間がたつほど共有者が増えることがある
共有者の一人が亡くなると、その持分がさらに複数の相続人へ引き継がれることがあります。
遺産分割をしないまま相続が繰り返されると、共有者が増え、所在が分からない人や連絡の取れない人が生じる可能性があります。
法務省も、相続が繰り返されて相続人が多数になると、遺産の管理や処分が困難になることを制度改正の背景として挙げています。
現在は兄弟2人の共有でも、次の世代では甥や姪を含む多数共有になることがあります。
「今は困っていない」という理由だけで先送りせず、次の相続が発生する前に出口を検討することが大切です。










